不定期更新の日常雑記時々妄想雑記帳。
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家に帰ると、写真があった。
いつだったか、アイツに騒がれて取った写真。 額に飾られて、テーブルの上で小さく自己主張をしている。 恐らく、姫君様が持って帰って来たのだろう。 全く、余計な事をしてくれる。 舌打ちをして、写真を倒そうと手を伸ばす。 額に手が触れたところで、もう一枚の写真の存在に気付いた。 写真に写った、青いドレスの少女と、タキシードの青年。 青いドレスはその少女の年で着るには少し早い感じの物で、しかし少女に背伸びしたような感じも無く、良く似合っている。 一方青年の方はあまり着慣れていないのか、若干着させられているような気もするが、それなりに似合っている。 青年はともかく、少女の方は本当に幸せそうで、普段はあまり見せない綺麗な笑顔で写っていた。 額に伸ばした手で中の写真を取り出し、代わりにその二人の写真を入れてテーブルに戻す。 しばらくその写真を眺めながら酒を飲む。 複雑な気分だ。 まだ何年か先の話だし、世話をしているだけの娘だが。 恐らく、娘を嫁に出す親の気持ちと言うのは、こういう物なんだろう。 不快感は無い。 どこの馬の骨とも知れない奴に持っていかれるよりは全然マシだ。 とにかく、本当にまだまだ先の話だが、その時は写真に撮ってやろう。 額に入れて、この写真と並べて飾ろう。 俺達が出来なかった、そんな普通の事を、この綺麗に笑う少女にさせてやろう。 なぁ。 アンタも、そう思うだろう? PR ![]() ![]() |
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